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「血のケープタウン」 |
| ロジャー・スミス/著 長野きよみ/訳 早川書房 税込価格 1,008円 |
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映画『インビクタス / 負けざる者たち』・『第9地区』公開にサッカーW杯開催と、
ここしばらく注目の集まる南アフリカはケープタウンが舞台のクライムノベル。著者デビュー作。
とある事件を発端に、主人公である米国人逃亡犯・元ギャングの夜警・狂信的キリスト教徒の悪徳警官以上3名の利害がこじれ、
主人公の家族・悪徳警官を追うエリート公安・そしてケープ・フラッツ(アパルトヘイトの時代以来の貧民街)にひしめく数多のカラード(混血人種)たちを巻き込みながら、
銘々どん詰まりへと向け、地獄の板子一枚上を駆けずり回る―というのがストーリーの骨子。
殆どの登場人物が強烈な魅力を放つが、
傑出しているのは文字通り“STINK”な人物として描かれる悪徳警官・バーナードの存在感!
肥えた腿の汗疹と痔のケアに、シッカロールと軟膏〈プリパレーションH〉が欠かせない彼が行なう彼なりの〈世直し〉の数々と、
それら全ての報いを一身に受け、業火に包まれる壮絶な最期はあらゆる意味で、胸を打つ。
作者本人はE・レナードやR・スタークの影響を公言しているようだが、
本作にレナードっぽさはさほどなし(訳者あとがきによると、未邦訳の第二作目がその系列に入るよう…)。
また、ネット界隈では「G・P・ペレケーノスを彷彿させる」「第2のペレケーノス誕生か?」というようなコメントも幾らかあって、
これには大賛成!
というわけで、最後に本書帯の惹句。
「新世代暗黒小説の傑作誕生!生粋の南アフリカ人作家が描く、話題の国のダークサイド。
われわれ”北”の国々が失った本物の渇きと祈りがここにある」 |
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